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忘れた頃にやってきた請求書にはご用心!

2017年1月08日

最近、「ずっと前に借り入れしたけど返せないままになって忘れていたローン会社から督促ハガキが届いたけど払わないといけないの?」というご相談が増えています。

中には、借りたこと自体すっかり忘れて身に覚えがない…という方も。

督促ハガキは、角から剥がすと見開きで請求金額や支払い先が書いてあり、期限が決められていたり、コンビニ払いができるようになっていたり、業者によって様々です。

借入日が10年以上前、ご相談の中には30年以上前のものもありました。

借入後、通常は返済がなされた最後の日から5年(裁判にかかれば裁判所の確定文書の日付から10年)で時効が完成します。これに加えて、「時効を援用します」と債権者に通知しなければ、時効で「支払わなくて良い」とはされません。

時効期間が過ぎていても、焦って1円でも返済してしまえば、債務を承認したということで時効が中断され時効期間のカウントは0になり、時効を主張することができなくなってしまします。

相談者の中には、急なことで、家族に内緒でどうにか払えないかなどいろいろ考え悩んで、ハガキの送り主に問い合わせ、少しでもいいから支払わないといけない等と言われ、焦って千円だけ支払ってしまい時効主張ができなくなった方もいらっしゃいました。

また、「確かに借りたのは私ですが…」等と口走って借りたことを認めてしまうと債務を承認したから時効の主張は許さないということにもなりかねません。

借りたものは返さないといけないのが原則なので、時効を主張することに躊躇する方もいると思います。しかし、債権者は期限が来ればいつでも請求できたのに、放置していたから時効期間が過ぎてしまったわけです。

法律では、「権利の上に眠る者は保護しない」ということで時効による債務の消滅を認めているのです。

もし、忘れていたローンの督促が突然やってきたら、ハガキの主に問い合わせる前にまず法律相談にお越しください。ご相談は無料です。

(弁護士 德永由華)

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